映像と動画という言葉の意味はよく似ていますが、映像制作と動画制作のニュアンスは少し違ったものになるようです。
映像とはすべての映像作品を包括する言葉ですが、映像制作の場合には、映画やテレビ番組などプロの組織による制作という意味合いが強く感じられます。
動画制作の場合、個人レベルでの動画制作という意味合いが、近年は強調される傾向にあるでしょう。たとえばYouTubeやニコニコ動画などでの動画制作は、素人による撮影と編集されたものを利用して動画制作がされます。GIF動画というのも、身近な動画制作の一例であり、もっとも簡素な動画制作となります。
映像制作と動画制作の現場や完成した作品は、規模が大きく違っているイメージがあります。映像制作ではより大規模に、劇場やテレビを用いて大勢の目にとまる作品を制作する場合が多いでしょう。映像制作には映画、スポーツ、ドキュメンタリーなど、プロ集団が映像制作に関与するイメージも大きくあります。
動画制作の場合にはインターネットでの公開というイメージが大きくなっています。インターネットの分野では、映像制作より動画制作に偏っているかもしれません。
映像制作の現場では大勢の人数がそれぞれの役割をもって動き、動画制作の場面ではパソコン編集というデスクワークをする、そんな印象もあります。
金銭的な面でも違いを感じられます。映像制作には億単位のお金がつぎ込まれますが、動画制作といったら自宅で無料で作れるイメージです。
映像と動画は似ているのに、映像制作と動画制作はまったく異なったプロセスや関係性となっていることは興味深いことです。
映像制作はプロ、動画制作はアマと言える場合がある中で、公開される映像・動画にはまったく遜色ない高レベルなもので溢れていますから、一概に言い切ることもできないでしょう。